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白い粉の正体は?不燃注入木材における「白華現象」の原因と対処方法を解説!

白い粉の正体は?不燃注入木材における「白華現象」の原因と対処方法を解説! | 不燃木材

不燃注入木材とは?

不燃注入木材とは、天然木に特殊な不燃薬剤を注入することで、火災が発生し熱に晒される状況において高い防火性能を発揮する木材のことです。
このような「木材なのに燃えにくい」という特性を活かし、近年不燃注入木材は建築分野で幅広く使用されるようになりました。
例えば、高層ビルや公共施設、医療機関や飲食店などでは、火災のリスクが大きく、火災発生時に煙や有毒ガスが発生することが大きな問題となるため、これまで内装建材として「木材」の利用が避けられる傾向にありました。
しかし不燃注入木材の登場により、こういった火災の発生やリスクが高い場所においても、天然木を用いたおしゃれな空間をつくりだすことが可能となったのです。

「不燃木材」について詳しく知りたい方は、下記記事もあわせてご覧ください!

関連記事:『不燃木材とは?特徴から選ぶ際のポイントまで徹底解説!

不燃注入木材が燃えにくい理由とは?

不燃注入木材の防火性能は、熱が加わることで発揮されます。
まず不燃注入木材が炎にさらされると「吸熱反応」が起こり、熱量を吸収して周囲の温度を低下させる効果が生じます。
さらに高温が続くと、木材表面は燃えにくい黒鉛状の膜を形成し、この膜が木材の内部からの酸素供給を遮断し、炎の拡大を抑えているというわけです。
これら一連の反応により、燃焼を抑制する効果が現れるメカニズムが働いているというわけです。
一般的に火災は「熱・酸素・燃える素材」の三要素の相互作用によって発生しますが、不燃注入木材はこの三要素が組み合わさる時間をできるだけ抑えることで、燃焼を持続させないようなメカニズムをとっているというわけです。

 

白華現象とは?

主な原因として、 原材料である無垢材の調湿作用によるものだと考えられます。
空気中の水分と木材に含浸した薬剤が化学反応を起こし、それが乾いて結晶化すると言うのが一般的な解釈です。
白華現象が起こった場合、固く絞った布巾で拭取る事ができます。
余剰分の薬剤が表面に出ていると考えられ、 拭取った後も不燃効果は維持できます。
「デメリット」として捉えられがちですが、不燃性に欠陥が起こったり、除去することで薬剤効果が薄まってしまうことはありません。
むしろ防火性能を高める薬剤が十分に染み込んでいることを裏付ける「良い印」ともいえる点でもあります。
※調湿作用とは吸湿性のある物体が、それが置かれた環境の相対湿度の変化に応じて吸収・放出して、環境の相対湿度変動を緩和する作用をいう。

         

不燃注入木材における「白華」の落とし方は?

せっかくのキレイな木目に白い粉がついていては、少々気になってしまいますよね。
もし不燃注入木材に白華現象が見られるようになったら、以下の対処方法があります。

①水分を含んだ布を用意する
まず、十分に水分を含んだ硬めの布巾を用意し、余分な水分を絞り落としましょう。

②木目方向に向かって水拭きをする
濡れタオルが用意できたら、木材の繊維が走る方向、つまり木目に沿った方向に布巾を滑らせるようにして吹き出した白い粉を拭き取ります。
このとき、適度な圧力をかけながら繰り返し同じ方向に拭くことを意識するようにしましょう。
木目に沿って拭く理由は、繊維が損傷を受けにくく、木材表面が傷つくリスクを低減するためであり、白華が繊維の隙間に入り込んだ場合でも効果的に除去できるでしょう。

③「乾拭き」も忘れずに行う!
最後に、乾いた布で余計な水分を拭き取り、拭き取り後に水分(湿気)が残らないようにしてあげればメンテナンス完了です!
ついついキレイになったことから「乾拭き」を忘れてしまいがちですが、濡れタオルで拭いたまま放置してしまうと、その際の湿気でまた白華が起こってしまう可能性があるため、乾拭きまで忘れずに行うようにしましょう!

不燃注入木材の白華を未然に防ぐには?

床や壁については先のメンテナンス方法を実践いただけますが、天井などについては、メンテナンスするのも一苦労ですよね。
そのため、天井などのメンテナンスが比較的難しい箇所には、不燃注入木材専用の上塗り塗料(ウレタン塗料)で白華現象を未然に防ぐことが効果的でしょう。

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ただし、直接雨にさらされるような軒天やバルコニーについては、効果が薄い可能性があるので注意が必要です。
これは、ウレタン塗膜が水分の侵入を100%防げるわけではないことや、ぶつけたり、経年による塗膜の劣化により水分が侵入することで、塗料を塗った場合でも白華現象が起こってしまうケースがあるからです。

これまで建築における内装制限からも、火災のリスクが高い建物については内装に木材を用いることが難しいとされてきました。
しかし近年「不燃注入木材」の登場により、これらの基準をクリアできるようになり、内装建材として不燃注入木材が使用できるようになってきました。
一方で、不燃注入木材に関する知識やメンテナンス方法についてはまだ十分に周知されておらず、せっかくの天然木の美しさを十分に発揮できていない環境があることも事実なのです。

当社は、これまで数多くの内装木材に関するご提案を行ってまいりました。
当社ではこれらの実績を踏まえ、お客様のイメージに沿った最適な建材選びから、不燃注入木材に関する正しいメンテナンス方法まで幅広いお悩み解決に努めてまいります。

 

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