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床鳴り・色褪せは大丈夫?無垢フローリング(床材)のよくある疑問・心配に回答します!

無垢フローリングの温かい風合いに憧れるけど、「床鳴り」や「色褪せ」が心配…。そう思って導入をためらう方も少なくないと思います。

確かに天然木ならではの特徴によって、いくつかの注意点が存在します。しかし、正しい知識と対策を知っていれば、こうした悩みは解決できるだけでなく、無垢材ならではの「経年による美しい変化」を存分に楽しむことができるのです。

今回は、無垢フローリングを検討する際によくある疑問や心配事について、その原因から対処法まで詳しく解説していきます!

この記事でわかること

  • そもそも無垢フローリングの「床鳴り」って何?
  • 床鳴りの原因と、自分でできる改善・予防方法は?
  • 無垢フローリングは色褪せする?
  • 色褪せの補修方法と、日頃からできる対策は?
  • 長く美しく保つための日常メンテナンスのポイント
この記事を書いた人
Kurumi

2021年入社 / 埼玉県出身 / “他社で断られたデザインを叶える”をモットーに「デザイン×コスト」を踏まえた最適な提案を得意とする。個人で動画制作を行うなどクリエイターとしての一面も。

無垢フローリングの「床鳴り」について

無垢フローリングの魅力に惹かれるものの、床鳴りについての懸念を持つ方も多いのではないでしょうか。

一般的に床鳴りというのは、木材同士の摩擦や隙間が原因で発生しますが、無垢フローリングにおいては適切な施工とメンテナンスが行われていれば、ほとんど床鳴りが発生することはないと言われています。

ここからは、床鳴りが発生する原因や防止方法について詳しく説明します。

床鳴りの原因とは?

1.木材が伸縮している(実鳴り)

床鳴りの最大の原因は、湿度の変化に応じて木が伸び縮みすることです。

この伸縮によって、フローリング材をつなぎ合わせている「実(さね)」と呼ばれる凹凸部分がこすれ合い、特有の音が発生します。 これを「実鳴り(さねなり)」と呼びます。

この現象は、施工してすぐの時期や季節の変わり目によく起こりますが、お部屋の環境に木が馴染んでくると自然に落ち着きます。

2.フローリングが土台からはがれ、たわみなどが起こっている

フローリングが土台からはがれてしまうと、床がたわみ、床鳴りが発生します。たとえ数mm未満のわずかな差であっても、隙間があると床鳴りが出やすくなってしまうのです。

解消方法としては、樹脂などを隙間に入れてたわみをなくします。これは経年変化や施工の不具合が原因である可能性が高いため、対応には専門的な知識と技術が必要です。

3. 施工時の問題

例えば、木材の伸縮を計算に入れない「突きつけ施工」をしたり、下地材への釘の打ち方や接着剤の量が不十分だったりすると、フローリングが動くための「遊び」がなくなり、歩行時の荷重で擦れて音が発生しやすくなります。これは施工会社の技術力に左右される部分です。

4. 経年による変化

長年暮らすうちに、建物の構造材が乾燥して収縮したり、家具の重みで床にわずかな歪みが生じたりして、フローリングと下地材の間に隙間ができ、床鳴りが起こることもあります。

発生確率としては、木材の自然な伸縮によるものが最も一般的です。

床鳴りが起きたら問題があるの?

【結論】新築時は「木材の伸縮」の可能性あり!(様子見でOK)

無垢材の床鳴りは「自然な現象」として扱われることが多く、必ずしも施工不良や不具合ではありません。

無垢材は天然の木でできており、室内の湿度や温度の変化に応じて伸縮を繰り返すため、これが床鳴りの主な原因となっています。

たとえば、冬の乾燥時には木材が収縮して隙間ができ、歩行時に「ギシギシ」と鳴ることがありますし、逆に湿度の高い季節は膨張により木材同士が押し合って摩擦音が発生することがあります。このように、木材が「生きている証拠」とも言える状態であるため、ある程度の床鳴りは自然であり問題とは見なされません。

注意すべきケース:「施工不良」や「床下劣化」による床鳴り

ただし、床鳴りの原因が天然木の伸縮以外に、「施工不良」や「床下地の劣化」など構造的な問題による場合は注意が必要です。

施工時に木材同士の隙間が適切に処理されていなかったり、床下地が沈み込む、根太(床の支持材)がゆるんでいる、さらにはシロアリ被害などで柱の機能が弱まっていると、鳴りが頻繁で激しくなることもあります。

この場合は専門業者による点検や補修が必要で、放置すると床のたわみや他の劣化に繋がりかねません。

Point:新築時は床鳴りが起こるもの!

無垢材は「生きている素材」とも言われ、ここまで紹介したように設置した直後は完璧な床でも室内の湿度や気温、生活による力のかかり方で伸び縮みが起こります。 特に新築や張替え直後の床鳴りはよくある現象で、特段珍しいものでもありません。 大抵は季節を一巡した後には無垢材同士が馴染み、自然に目立たなくなっていきます。すぐに過剰な補修をせず、最低でも一年間は様子を見てOKです!

床鳴りが起きた場合の対処法

無垢材の床鳴りが発生した場合、まず発生箇所を特定することが重要です。床鳴りの主な原因は、フローリング材同士の摩擦や下地との隙間です。

対策としては、市販の「床鳴り止め」などの補修剤を床材の継ぎ目部分に注入し、摩擦を軽減させる方法がありますが、接着剤を隙間に使用して固定することで、鳴りを抑えることも可能です。

ただし下地や施工不良が原因の場合や、改善しない場合はご自身でなんとかしようとするのではなく、施工業者へ相談してください。

無垢フローリングの「色褪せ」の心配は?

では「色褪せ」についてはどうでしょう?

無垢材を長く使用すると表面の「色褪せ変化」も懸念として挙げられます。

無垢材は、紫外線や室内の照明などによる日焼けや酸化が主な原因となってその色味は時間とともに変化し味わいを増します。ただし、無垢材は樹種ごとに本来持っている色味や表面の塗装の状態によってその色合いの変化には差異があります。

色褪せは「劣化」ではなく「経年変化」

「色褪せ」と聞くと、ネガティブな印象を持つかもしれません。 しかし、無垢フローリングにおいては、その変化は「劣化」ではなく、むしろ時間と共に深みを増す「経年変化(美化)」と捉えられています。

なぜ色が変わるの?太陽光と樹種の関係

上でも少し解説しましたが、色が変わる主な原因は「太陽光に含まれる紫外線」です。

紫外線によって、木材に含まれるリグニンという成分が分解され、色が変化していきます。また色の変化は、樹種によって異なります。

色が濃くなる樹種:オーク、チェリー、ブラックウォールナットなど

使い込むほどに、艶やかで深みのある色合いに変化し、重厚感が増します。

色が薄くなる(明るくなる)樹種:パイン、メープル、ヒノキなど

明るい飴色に変化していき、空間全体がよりナチュラルで優しい雰囲気になります。

この色の変化は、無垢材ならではの魅力であり、ビニール製のフロアシートには決して真似のできない「本物の証」です。

【対策】美しい経年変化を楽しむための暮らしの工夫

色の変化を完全に止めることはできませんが、少しの工夫で、より美しく変化させていくことができます。

その1:家具の配置を時々変える

ラグや家具をずっと同じ場所に置いていると、その部分だけ色が焼けずに残ってしまいます。

定期的に配置を変えることで、色ムラなく、全体が均一に美しく変化していきます!

その2:直射日光を和らげる

レースカーテンやブラインド、UVカットフィルムなどを活用し、強い直射日光が長時間当たり続けるのを防ぐと、急激な色変化を緩やかにすることができます。

その3:経年変化を見据えた、適切な塗装・仕上げ

オイル塗装

天然油脂を使った「オイル塗装」があります。

塗料を木材の表面から内部に浸透させて、木の表情をしっとりと浮かび上がらせることのできる仕上げです。ウレタン塗装と違い、表面に硬い膜をつくらないため、木本来の質感を活かすことができます!

ウレタン塗装

ウレタン樹脂などの塗料で、無垢材の表面を薄い塗膜でコーティングする塗装方法です。

表面はツヤのある質感で、無垢材ならではの木の肌触りは弱くなりますが、コーティングすることで水や傷に強くなるのが特徴です!

また「直射日光を防ぐ」という観点でいえば、遮光性の高いレースカーテンやブラインドを設置することも効果的ですね!

ペットによるキズや汚れの心配は?

ペットが無垢フローリングで寝転ぶ写真

最後にペットを飼っている方が抱く心配についてです。

結論から言うと、ペットを飼っているご家庭でも無垢フローリングの使用は問題ありませんし、実際にペットを飼われている多くの方に無垢フローリングの木材を楽しんでいただいております。

もちろん、ペットの爪が床に傷を付ける可能性などは多少あるとはいえ、気になる箇所にはマットや絨毯を使用したり、ペットの水分や尿による床への影響を避けることで、無垢フローリングを長持ちさせられるでしょう。ペットを飼われている方が行うべき、無垢フローリングの具体的な対策は以下の通りです。

硬度の高い木材を選ぶ

硬度の高い木材は、ペットの爪による傷が付きにくくなります。例えば、ウォールナットやタモ、オークなどの硬い木材を選ぶことで、ペットと共に無垢フローリングを楽しむことができます。

仕上げ材の選択

天然油脂のオイル塗装仕上げは、ペットが爪を立てやすく滑りにくいため、転倒による脱臼や骨折、椎間板ヘルニアなどの事故を軽減する効果があります。汚れにも強くメンテナンスも容易となるため、塗布することをお勧めします。

ペット用マットの活用

ペットがよく遊ぶ場所や寝る場所にマットを敷くことで、無垢フローリングの保護はもちろん、ペットが滑りにくくなり、安全性も向上します。

速やかな水分対策

ペットの飲み水や尿がこぼれた際は、速やかに拭き取ることが重要です。水分が木材に浸透しないようにすることで、無垢フローリングの寿命を延ばすことができます。これらの対策を踏まえることで、ペットを飼っている方でも無垢フローリングを十分に楽しめるようになるでしょう。

無垢フローリングをきれいに保つには

無垢フローリングを長く美しく保つには、日々のちょっとした心がけが欠かせません。

  • 掃除は基本的に乾拭きで行う
  • 汚れが落ちない場合は固く絞った雑巾で水拭きし、すぐに乾拭きする
  • 水や飲み物をこぼしたら、すぐに拭き取る
  • 家具の脚には保護フェルトを貼ってキズを防ぐ
  • 定期的に部屋の換気を行い、湿度をコントロールする

こうした基本的なケアが、床鳴りや過度な劣化を防ぎ、無垢材の寿命を延ばすことにつながります。

無垢フローリングに関するよくあるご質問(Q&A)

最後に、お客様から特によくいただく質問とその回答をご紹介します!

Q1. 床暖房を使いたいのですが、無垢材との相性は?

A1. 相性は「樹種」と「製品」によります。

「床暖房対応」として販売されている、十分に乾燥され、伸縮率の低い無垢フローリング(オークやチークなど)であれば、問題なく使用できます。ただし、非対応の無垢材と組み合わせると、熱による乾燥で大きな反りや割れ、隙間が生じる原因となるため、必ず「床暖房対応」の製品を選び、施工会社にもその旨を伝えてください。

当社では「床暖材」も豊富に取り揃えていますので、まずは当社の商品ラインナップをご覧ください!

関連ページ:『床暖材|おしゃれな内装木材・不燃突板なら株式会社オネスト・アンド・パートナーズ

Q2. 複合フローリング(合板)との違いがよくわかりません。

A2. 複合フローリングは、複数の合板を貼り合わせた基材の表面に、薄くスライスした天然木や木目シートを貼ったものです。

最大のメリットは、温度や湿度による伸縮がほとんどなく、品質が均一で、コストも比較的安い点です。

一方、無垢フローリングの魅力は、本物の木だけが持つ質感、温もり、調湿効果、そして経年変化です。

歩行感も全く異なり、無垢材は冬でも温かく、夏はサラッとしています。深い傷がついた場合に補修しやすいのも無垢材の利点です。どちらが良いというわけではなく、何を重視するかで選択が変わります。

Q3. 施工に適した季節はありますか?

A3.木材が最も安定している時期でいえば「春」や「秋」ですが、基本いつ施工いただいてもOKです。

梅雨時期は木材が湿気を含んで膨張しやすく、冬は乾燥して収縮しやすいため、その後の伸縮幅が大きくなる可能性がありますので、この時期になると床鳴りなどが発生する可能性があることを覚えておいていただくといいと思います。

床だけでなく壁・天井にも“天然木”を使いたい場合

個人住宅はもちろん、商業施設などの多くの人が利用する公共空間や店舗の共用部など、建築基準法によって内装制限が設けられている場所では、原則として可燃性の材料である木材をそのまま壁・天井に使用することができません。

これは火災時の延焼を防ぎ、避難経路を確保するためです。

しかしそういった内装であっても「木の温もりを取り入れたい」「ナチュラルなデザインを実現したい」という設計士・デザイナーのこだわりは多いと思います。実際に当社でもこれまでたくさんの声を聞いてきました。

なぜ木材が使えない場所があるのか

建築基準法では、建物の用途や規模、高さなどによって、内装に使用できる材料に制限を設けています。特に、火災発生時に避難に時間がかかる可能性のある空間や、火災が拡大しやすい構造の建物では、壁や天井の仕上げ材に「不燃材料」「準不燃材料」「難燃材料」といった、燃えにくい、あるいは燃えても煙や有毒ガスを発生しにくい材料を使用することが義務付けられています(内装制限)。

残念ながら天然木材のままでは、上記の認定材料には該当しないため、内装制限のかかる空間では使用範囲が限られてしまうのです。

当社の不燃突板、「天然木の風合い」そのままに“不燃”を実現!

当社の不燃突板(ナチュラルボード)は、火山性ガラス質複層板に天然木突板を練付した「内装用不燃ボード」です。およそ0.2mmの天然木を貼り合わせることで、木材本来の「美しさ・肌触り」をそのまま残した不燃内装材を実現しました。

物販店・飲食店の壁をはじめ、キッチン天井やカウンターなどの“内装制限がある箇所”にも採用いただけます。

※床・フローリングは割れやすいため採用不可。壁や天井などの発火リスクのある箇所に推奨

雰囲気に合ったおしゃれな内装木材はもちろん、木材ならではのデメリットも最大限に抑えた内装材をご提供していますので、ぜひ一度ご相談ください!

当社の手がける「不燃突板」については、こちらのページをご覧ください!

関連ページ:『当社の不燃突板(内装用不燃ボード)について|株式会社オネスト・アンド・パートナーズ

この記事を書いた人
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2021年入社 / 埼玉県出身 / “他社で断られたデザインを叶える”をモットーに「デザイン×コスト」を踏まえた最適な提案を得意とする。個人で動画制作を行うなどクリエイターとしての一面も。

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