チーク材の特徴は?店舗・オフィスのレイアウトデザインまで解説!
チークとはどんな木材?
チークはシソ科チーク属の広葉樹で、日本では「柚木(ユズキ)」とも呼ばれています。原産地はミャンマーやインドネシアといった東南アジアが主流。
経年変化による違いはありますが、写真のように褐色で重厚感のある色合いが特徴です。
“高級木材”としても有名
チークはマホガニーやウォ-ルナットと並ぶ世界三大銘木(高級木材)として知られており、今なお高級材としてよく利用されます。
本記事で具体例(写真)もご紹介しますが、チークならではの美しい色合いはもちろん、撥水性、耐久性の面でも非常に優れているため、ホテルやショールームなど、高級内装材として利用されています。
また過去には丈夫で水に強いことからも「船舶の甲板材」などにも活用されてきました。
チーク材の特徴
特徴1:水に強い(油分が多いため)
チーク最大の特徴は「水に強い」ことです。
木材は“水に弱い”傾向にありますが、チークは木性オイル(タール)を豊富に含んでいるため撥水性があります。
冒頭の「船舶の甲板材にも使われた」というのは、木材の中でも屈指の“耐水性”を誇るからというわけです。
この油分によって乾燥した後もまるでワックスをかけたように滑らかで、しっとりとしたチーク材独特の質感が作られています。
ミャンマーチークには「防虫効果」も!
ミャンマーチークには、強力な防虫・防腐効果のある油分“テクトキノン(テルペン系の精油成分)”が含まれており、シロアリをはじめとする害虫や菌を寄せ付けづらい効果があります。
特別な薬剤処理を施していない無垢材であっても効果を発揮するため、自然にシロアリ対策ができる樹種でもあります。
特徴2:経年変化を楽しめる
採取して間もないチークは色ムラがあるのが特徴ですが、チークに含まれる「タール」が徐々に抜けていくことで、全体的にブラウンに“引き締まった色合い”に変化していきます。
日光に当たり続ける箇所では約8ヶ月〜1年、日の当たらない内装ではおよそ2〜3年かけてゆっくりと経年変化する様子が楽しめます。
特徴3:硬くて丈夫(気乾比重:約0.69)
一般的に「密度が高い=硬くて丈夫な木材」です。
チークはこの密度(気乾比重)が0.69と非常に高く、内装材としてよく使用される杉(スギ)の約1.8倍もあります。
詳しくは後述しますが、硬いということは、「耐久性が高い」「変形が少ない」など、木材のデメリットを防ぐことにも直結します。
【参考】樹種ごとの気乾比重の比較(平均値)
樹種 | 密度(気乾比重) |
チーク | 約0.57〜0.69 |
ナラ | 約0.67 |
ウォールナット | 約0.64 |
ヒノキ | 約0.41 |
スギ | 約0.38 |
出典:『木材博物館|木材の比重リスト』
内装でチーク材を使うなら?
1. 「防水性」が必要な箇所 (例:キッチンカウンターなど)
まず挙げられるのが「水分が付着する恐れがある場所」ですね。具体的には飲食店のキッチンカウンターやテーブル、テーブル付近の壁・フローリングなど。
木材は基本的に水に弱い傾向にあるので「木材を使いたいけど、水分による腐敗が心配」というシチュエーションも多くあると思います。
しかしチークであれば油分を多く含んでいるため、水分を弾きやすいのはもちろん、もし汚れが付着した場合も、拭き取りで落としやすいです。
不燃突板の場合は、水回りを避けていただくことを推奨しています。
2. 「耐久性+高級感」が必要な場所 (例:ショールームなど)
耐久性が高いことから、高級感重視のショールームのフローリング・壁材にも向いています。
例えば上の写真(ショールーム)では壁材にチークが使われている分けですが、高級感を演出しているのはもちろん、変形のリスクも少ないです。
内装材は一度施工してしまったら交換が難しいものですから、特にショールームや商業施設で重宝されています。
このように重厚感を演出できる上に、耐久性までかね備えていることこそ、チークが高級材とされる理由なのです。
デザイン事例(当社製品による導入事例)
1. トップランク 船橋店
2. 株式会社土屋鞄製造所 神田オフィス
3. 三井物産都市開発 株式会社
使用木材:チーク
内装材だからこそ「不燃性・耐火性」も重要!
内装をおしゃれにしたいのはもちろんですが、飲食店や宿泊施設などの公共スペースで得に気をつけたいのが火災のリスク。
実際に『木材を使って自然な風合いにしたいけど、防火性が…』と、導入を心配される方も多くいらっしゃいます。
当社では、公共スペースにおける火事のリスクを最大限に抑えた「不燃突板(不燃木材※)」を多く取り揃えています。
不燃木材:難燃木材、準不燃木材以上の耐火性を発揮する木材のこと
雰囲気に合ったおしゃれな内装木材はもちろん、木材ならではのデメリットも最大限に抑えた内装材をご提供していますので、ぜひ一度ご相談ください!
「不燃木材(不燃ボード)の特徴・凄さ」については、下記記事で詳しく解説しています!