複合フローリングの張り替え|店舗改装から劣化対応まで、床材選びの基準を木材のプロが解説
「店舗を改装するので、床も一新したい」「床が傷んできたと、オーナー様から相談を受けた」
複合フローリングの張り替えは、設計士やデザイナーの方にとって、こうした案件のなかで出てくるテーマだと思います。
当社は木材の専門商社であり、施工そのものは行っていません。この記事では、工事のやり方ではなく「どんなときに張り替えを検討するのか」「次にどんな複合フローリングを選ぶか」という「材」の視点から、複合フローリングの張り替えについて解説していきます。
この記事を書いた人
Kurumi
2021年入社 / 埼玉県出身 / “他社で断られたデザインを叶える”をモットーに「デザイン×コスト」を踏まえた最適な提案を得意とする。個人で動画制作を行うなどクリエイターとしての一面も。
複合フローリングを張り替える場面は大きく2つ
張り替えの案件と一口に言っても、「複合フローリングが傷んだから」とは限りませんよね。改装にあわせてフローリングを一新するケースもあれば、劣化の相談から始まるケースもあるはずです。
まずは、この2つの場面を整理しておきましょう。
1:店舗改装やリニューアルで、内装を一新するとき
1つ目は、店舗の改装やオフィスのリニューアルなど、空間そのものを作り替えるタイミングです。
オフィスのフルリノベーションや店舗改装などで、フローリングの張り替えを行うケースは多くあるかと思います。
内装デザインは「床材が7割を占める」と言われるほど、床が空間の印象を左右します。壁や什器を変えても床が古いままだと空間の印象が揃わない、という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
だからこそ店舗改装や内装リニューアル時も、新規案件と同様に「内装デザインにマッチするフローリング選定」が重要になります。
2:床の劣化が進み、補修では対応できなくなったとき
2つ目は、劣化への対応です。
日常でつく小さな傷やへこみは、多くの場合、補修クレヨンやパテなどの補修で対応できます。ただし複合フローリングは、表面に貼り合わせた天然木が2mm〜4mm程度なため、無垢フローリングのように表面を削り直す方法がとれません。
そのため補修で対応できないほど劣化してしまった場合は、再研磨ではなく「張り替え」が必要になります。
参考までに、次のような状態になったら張り替えを検討いただくタイミングです。
- 傷や落ちない汚れが、広い範囲に及んでいる
- 歩くと床が沈む、ブカブカする
- きしみ音が続いている
一点、床の沈みやきしみは見た目の問題ではなく、床の下にある「下地」が傷んでいるサインの場合もありますので、複合フローリングの張り替えだけでなく「下地の補修」が必要になることもあります。
また複合フローリングにとって「張り替えによる修繕」は、補修で対応できないときの最終手段です。
「傷が1つついたら張り替え」ではありませんので、オーナー様や施主様から相談を受けたときは、まず補修で対応できるかどうかから確認してみてください。
補修の方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
無垢・複合フローリング傷は心配なし!キズやへこみの補修方法を木材プロが解説!
温かみのある木材フローリング、素敵ですよね。 新築やリフォームで「ぜひ取り入れたい」と思うものの、もし傷がついてしまったら…と、一歩踏み出せずにいませんか? 実はフローリング傷のほとんどは簡単に補修ができますので、過度に傷を心配する必要はありません。 そこで本記事では、フローリングの傷をどう判断
そもそも複合フローリングの「張り替え」とは?

複合フローリングの張り替えとは、文字通り「今使っている床を一度すべて剥がしてから、新しいフローリングを張る」という内容です。
補修ではどうにもならない傷んだフローリングを張り替えられるだけでなく、普段は見えない下地の状態まで直接確認できます。
例えば、床を歩いた時の沈みやきしみの原因が「下地」にある場合、フローリングだけを新しくしても問題が解決しないことがあります。その為張り替えの際には下地の状態も確認し、必要に応じて下地の補修を行ったうえで新しいフローリングを施工します。
【豆知識】「傷んだところだけ部分張り替え」が難しい理由
「傷んでいる数枚だけ張り替えられないの?」と、施主から聞かれたことはありませんか。実はこの部分的な張り替えは施工業者様も推奨していないケースが多いです。
理由は「色」にあります。
天然木の床は、酸化や日光による日焼けで少しずつ色が変わっていく「経年変化」が起こります。これは天然木フローリングならではの“味”でもありますね。
そこに新品の床材を数枚だけはめ込むと、周囲と色が合わず、そこだけ浮いて見えてしまうのです。
また年月が経った製品は廃番になっていることも多く、同じ製品がもう手に入らないケースも一部あります。
施主様に聞かれた際には「部分的に直すより、範囲を決めてまとめて張り替えたほうがきれいに仕上がります」と理由とあわせてご説明いただくと納得してもらいやすいです。
施工方法の最終判断は、現場を確認する「施工業者」へ
どの施工方法が適しているかは、今の床や下地の状態によって変わります。下地は表面からは見えないため、最終的な施工方法の判断は、現場を確認できる施工業者の領域です。
当社は木材メーカーですので、工事の可否や手順については一概にお伝えできかねます。その代わり「次にどんな床材を張るか」「前よりもおしゃれな内装を叶えるには」といったご相談はぜひお気軽にお問い合わせください。
ここから先は、その「床材選び」のお話をしていきます。
張り替えで床材を選び直すときの基準
張り替えは、床材をゼロから選び直せる機会でもあります。
ここからは今まで以上におしゃれな内装に仕上げるために、設計士・デザイナーの方にお持ちいただくといい考え方についてご紹介していきます。
空間の印象を決める「樹種」
空間の印象を変えたいなら、まず樹種から検討してみてください。
当社の複合フローリングでは、ナラ・カバ・チーク・ウォールナットなどの樹種をご用意していて、樹種ごとに色合いも木目の表情も変わります。
天然木の「グレード」
天然木のグレードは、節や木目の少なさで決まります。木材1本からどれだけ採れるか、という希少性の指標なので「グレードが低い=機能性が劣る」ではありません。
「この空間には節ありの素朴な表情のほうが似合う」ということも多く、内装にあわせて節なしと節ありを両方採用するという選び方もできます。
床の表情を変える「張り方」
ヘリンボーン張りやパーケット張りといった、板の組み合わせ方で床の表情を変える選び方もあります。
張り替えに際してデザインを大きく一新したいというご要望をいただいた場合は、ぜひ樹種とあわせて張り方も候補に入れてみてください。
今の床に「床暖房」が入っているか
床暖房はフローリングの機能ではなく、床の下に入っている設備です。
「床暖房対応のフローリング」とは、床暖房であたたまる床にも敷ける製品のこと。フローリングを替えるだけで、床暖房になるわけではありません(床暖房そのものを新しく入れるかどうかは、設備側の工事の話になります)。
そのため張り替えの案件で確認すべきは、今の床に床暖房が入っているかどうかです。
入っているなら次の床材は床暖房対応の製品から選ぶ必要があります。当社でも床暖対応の複合フローリングを多数ご用意していますが、一部非対応の製品もあるため、必ず製品ごとにご確認ください。
床暖対応品は床暖房設備のない箇所にもお使いいただけます。
サステナウッドによる「はめ込み式」という選択肢も!

当社が展開する置くだけフローリングのサステナウッドは、釘や接着剤を使わない「はめ込み式」のフローリングです。
従来の複合フローリングと施工方法が異なるだけで、表面板は約1mmの天然木(挽き板)を採用していますので、木材ならではの質感やデザイン性もお楽しみいただけます。
まとめ:張り替えは、空間と床材を見直せる機会でもある!
張り替えは、空間の印象と床材の仕様をまとめて見直せる機会です。施工内容に関する詳細なご提案はできかねますが、張り替える床材選びで迷ったら、案件の用途(土足か素足か・床暖房の有無)を添えてぜひ当社にご相談ください。
ご注文前に無料サンプル(お1人様5点まで無償。一部サンプルのない製品もあります)で、実物の質感を見比べていただけます。
法人向けのお取引が中心のため、個人・施主様はデザイン事務所や工務店を通してサンプルをご依頼くださいますようお願いいたします。
この記事を書いた人
Kurumi
2021年入社 / 埼玉県出身 / “他社で断られたデザインを叶える”をモットーに「デザイン×コスト」を踏まえた最適な提案を得意とする。個人で動画制作を行うなどクリエイターとしての一面も。